こんにちは峯久です。今回は前回に引き続き、1次産業です。
今回は、農業ほどは詳しくないので、林業、狩猟、漁業とまとめます。
【林業】
高知県の中嶋健造さんからはじまった「自伐林家」という言葉があるように、昨今では「自伐型林業」という自分たちで伐る木を選び、木を伐りだし、自ら搬出する方法があります。
一方で大型機械を入れいわゆる皆伐という山の面一体をいわゆるはげ山のように一斉に伐る、大型林業機械を使用した伐採などがあります。
前者は自営業者で、後者は企業といった位置づけが多いです。
さて、この林業、伐採方法などは個人それぞれ、様々な主張がある世界でございます。ここではその議論をする目的ではないので控えさせていただきます。
基本的に一次産業は大概、同様ですが朝が早いです。海の漁師の次に早いのは林家だと思います。一度山に入ると、すぐに戻ることはできません。作業初めから終わりまでを基本的には山の中で過ごします。農業と違い、雨の日は危険ですのでお休みになるケースが多いと思います。多少の雨は別ですが。
一日中体を動かします。やはり一次産業の基本は体力です。体力をつける自信がないならば、林業は難しいです。というのも私の見てきた限りでは、農家、漁師、林業家となりますと、やはり林業の方が一番体が締まっているように感じます。一日中、山を上り下りするわけですから体幹が強いという感じです。
この林業を地方移住したい場合、もちろん、いきなりゼロからできるわけはありません。
まずはどこかの林業者へ行くか、特定の方のもとで一から十を学ぶ必要があります。それは当たり前のことですが、ここで注意すべきポイントがあります。林業は特に地域性が強いです。林業をはじめからやりたいということであれば、まずは地域ごとの林業スタイルを知る必要があります。いきなり行政団体へ行っても情報は得られません。
なぜならば、地域ごとのスタイルの違いは都道府県における林務行政の違いということも原因の根底に往々にしてあると思うからです。最近ではSNSなどでも素晴らしい林家さんたちが発信しております。よくよく下調べをしてアプローチをしてみるといいかもしれません。
私は都内に住んでいたころにはよく長野県に勉強させていただきに行っておりました。
【狩猟】
最近、某俳優さんの狩猟ドキュメンタリー映画やYoutubeなどがあったものですから、狩猟業界界隈ではその話題が度々出てきます。
ちなみに狩猟は職業区分では「林業」となります。
まず、狩猟というのは狩猟期間に行ういわゆる「狩猟」と、獣害と言われる特定の獣を捕獲する「管理捕獲」というものがあります。
昨今ジビエと言われているシカやイノシシのお肉の利用は基本的には「管理捕獲」によって捕獲された個体となります。ですので、厳密に言うと「ジビエ」という言葉は狩猟期間中の狩猟鳥獣ですので、「管理捕獲」はジビエではないといわれる方もおります。
それがゆえに、私の場合はジビエとは言わずに、ペットフードのみで事業をしておりました。しかし、私の場合は立ち上げ当初は自らもシカの捕獲をしましたが、後半には地元猟友会が捕獲、私は解体・加工という風になっていました。
手前みそではございますが、そこそこに売り上げも伸ばし、食べていけるようにはなっておりましたが、正直なところ、先行者メリット的なものが強く、狩猟で食べていけるだけ稼いでいる人は国内でも限りなく少ないと思います。
狩猟者の多くは兼業、何かの仕事と狩猟、というケースが多いかと思います。
狩猟方法は犬を使いグループで行う「巻き狩り」、罠を使用する「わな猟」、車で林道を走り獣を見つけると所定ポイントに移り撃つ「流し猟」、冒頭の俳優氏なんかのように山を歩いて見つけて撃つ方法を「忍び猟」と言います。「巻き狩り」以外は単独でできますが、やはり猟師の世界では縄張り意識的なものも往々にしてあるので、地元住民とのコネクションが重要になります。
【漁業】
漁業は親戚が行っていた程度なので、あまり詳しくはありませんが全く知らないわけでもないかと思います。
親戚には2パターンおりました。「沿岸漁業」と「沖合漁業」。
もう一つ、私が大学時代を過ごした静岡にはマグロ漁船の「遠洋漁業」があります。
「沿岸漁業」は日帰りで、親戚は昆布漁を行っていました。深夜未明に家を出て、帰ってきてから昆布を浜に干す。小学生の頃にはこの昆布干しをよく手伝いました。
次に「沖合漁業」こちらは数日海に出ます。私の親戚ではオホーツク海でカニ漁船をやっている者がおりました。中学生の時には帰ってきた船の水槽から、漁協の水槽へタラバガニを移すというアルバイトを夏休みにしておりました。一番、漁獲量の少ない時期なので中学生でもできたということですが、昔のことですので、労働法などは時効ということで。
最後に「遠洋漁業」こちらは数か月海にいると聞きます。大学の友人がこのマグロ漁船のある港町出身で、登り旗の本数で漁獲量の金額がわかったそうです。1本なら1億分とか。まぁ、移住組で遠洋漁業を選択する強者はなかなかいないとも思いますが、本当に海の仕事は大変な仕事だと思います。
子供のころから、私は海の怖い話を幾度となく聞かされてきました。
母親が幼いころ1957年に罹災した十勝沖地震による津波の話をよくしていました。地震後「いそげー」という声とともに、ともかく家族全員で山の斜面をひたすらに登り、海の方を見ると、海が見たことのないほどに遠くまで引き、そこから津波がやってきたという話でした。
また、もう一つの話は船が事故で沈んでしまった話なのですが、このお話は控えさせていただきます。それほどに凄惨な事故であったということでございます。
暗い話になってしまいましたが、海というものは穏やかな表情の時は本当に素晴らしい癒しを与えてくれます。私も海は大好きです。一方で、それを仕事とするならば、危険と隣り合わせであるという、それ相応の覚悟は必要になる仕事だと思います。
また、一次産業に共通するもの、それは自然には神々が宿るということを心から信じています。もちろん私自身もそうです。山には山の神、海には海の神、そして大地には大地の神と、海外のことは知りませんが、少なからず日本においてはそういう信仰があるという理解は必要だと思います。
大変ですが、自然とともに暮らすという最たるものは一次産業。
生半可ではできません。しかし、食物を手にするというのは本当に尊いことでございます。食事への感謝。忘れぬようにしたいものでございます。